“45歳になったこの夏。
自分へのご褒美は、かつてと真逆で、
すべてのモノを処分することにした。 家を持つ、そこに溢れんばかりのモノを持つということが、
アメリカが作った二十世紀の幻想だった、と何年も前に仮定した。 いわゆる僕もかつて目指したアメリカンドリームのゴールであった
はずのフレームが、
サブプライム問題が起きて、仮説ではなく現実的に崩壊した。
これからもっと厳しくなるだろう。 だから早々にあたらしいゴールを設定しなくてはならない。
モノを所有しないで、もちろんそれを収納する家ももたないで、
時代らしくデジタル化できるものは、どんどんデジタル化して、
世界中を高速で回りながら、当分の間は見識や見聞を広める。
ネットワークが高度になればなるほど、フットワークは軽くならね
ばならない。 そして、しばらく衛星のように生きると決める。 うまくいかなかったら、また定住生活をすればいい。
しかし、どこかで二十世紀と決別し、清算することが大事だと考えた。”